薄膜金めっきを腐食から守る
コネクタ・スイッチ
封孔処理とは?
接触信頼性の観点から、一般的にコネクタ端子表層に金めっきが施されます。金は安定で腐食しない金属ですが、コスト,硬度確保,設計スペース確保等の事情から、昨今めっき厚を薄くする傾向にあります。
そこで問題になるのが、表層に生じるピンホール(φ0.01~5μmの微小な孔)数増加による下地金属(ニッケルめっき,燐青銅)の腐食、そしてそれが起因となる接触抵抗の増大であります。
封孔処理は、このピンホールをふさぐ事で下地金属の腐食を防止して、接触抵抗を低く保ち安定にする効果があります。
ピンホールからの腐食のメカニズム
金めっきの薄膜化により、金属表面にピンホールができる。ピンホールが存在する箇所は、下地が空気中のガスや水分に直接さらされている状態になる。
封孔処理剤の役割と機構
金は腐食しない金属ですが、めっきの薄膜化に伴い増加するピンホール、そこから下地(ニッケルめっき),母材(燐青銅)が腐食する恐れがあります。封孔処理剤が、腐食性ガスのピンホールへの侵入を防ぎ、腐食を防止します。