生砂型用離型剤について
離型・潤滑
生砂型離型剤とは
型に塗布することで離型膜を形成し、生砂のベントナイト等(親水性の粘結剤)から型への
付着を保護し、造型をしやすくする。
生砂型離型剤の種類について
〔生砂型離型剤の種類と特徴〕
種類 | 特徴等 |
重油タイプ | 型に対して物理的な付着のため、造型圧・型形状等により離型膜が 切れやすい。 |
油タイプ | 型に対し積極的に吸着する成分を、灯油等の石油系溶剤で希釈し、 離型膜をより強くしたもの。 |
エマルションタイプ | 油タイプと比較して吸着性を向上させる成分を含有している。 また潤滑剤成分でもある乳化剤を含有しているため、 油タイプより離型性能が向上している。 |
エマルションタイプの種類
エマルションタイプにはその構成要素に中に「油と水」があり、その状態によりエマルションは大きく2種類に分けられます。
油の中に水が点在しているW/O(油中水滴 water in oil)エマルションと、
水の中に油が点在しているO/W(水中油滴 oil in water)エマルションがあります。
(図1参照)
図1 エマルションの種類
エマルションタイプの利点
・引火点が認められないので消防法上の危険物としての取り扱いが不要。
・油が燃える力よりも水の蒸発が大きいため自己消火する。(図2参照)
・鋳型に対しての表面安定度が少ない。(図3参照)
図2 エマルションタイプ離型剤の自己消火作用(例 W/O型エマルション)